「あ」から始まる歴史上の有名な人物の名前【日本編】｜戦国武将から陰陽師まで徹底解説

2025年10月8日

「あ」から始まる名前に隠された日本史の魅力

日本史を勉強していると、不思議なことに気づきませんか。「あ」から始まる歴史上の人物って、実はとても多いんです。足利尊氏、明智光秀、安倍晴明…どれも教科書で見たことがある名前ばかりですよね。

今回は、「あ」から始まる日本の歴史上の人物を時代別に整理してみました。戦国武将から陰陽師、幕府の将軍まで、幅広くカバーしています。歴史の授業では名前だけしか覚えていなかった人物も、改めて見ると面白いエピソードがたくさんあるんですよ。

この記事を読めば、日本史のテストや雑学クイズで「あ」から始まる人物を聞かれたときにも、自信を持って答えられるようになります。それでは、時代を追いながら見ていきましょう。

古代・奈良・平安時代の「あ」から始まる人物

日本の歴史の始まりとも言える古代から平安時代まで、「あ」から始まる名前の人物は既に重要な役割を果たしていました。

主要人物一覧表

人物名	読み方	時代	主な功績・特徴
阿倍仲麻呂	あべのなかまろ	奈良時代	遣唐使として唐に渡り、唐の朝廷で活躍（698-770）
阿倍広庭	あべのひろにわ	飛鳥時代	中大兄皇子（後の天智天皇）を支えた政治家
安倍晴明	あべのせいめい	平安時代	伝説的な陰陽師、占術や呪術で知られる（921-1005）
阿部比羅夫	あべのひらふ	飛鳥時代	東北地方の蝦夷征討に功績
安倍宗任	あべのむねとう	平安時代	前九年の役で活躍した安倍氏の一族
安倍貞任	あべのさだとう	平安時代	前九年の役で中心的役割を果たした武将
在原業平	ありわらのなりひら	平安時代	六歌仙の一人、美男子として知られた歌人
淡海三船	あふみのみふね	奈良時代	学者・文人として朝廷で活躍
飛鳥皇子	あすかのみこ	飛鳥時代	皇族として重要な立場にあった人物

この時代で特に注目したいのが安倍晴明です。平安時代の陰陽師として、現代でも小説や映画、ゲームなどで大人気ですよね。実際の晴明は朝廷に仕える陰陽師として、天文や暦の管理、占いなどを行っていました。彼の活躍によって、陰陽道は平安貴族の生活に欠かせないものとなったんです。

また、阿倍仲麻呂も興味深い人物です。遣唐使として唐に渡ったまま、結局日本に戻ることができなかったという悲劇的なエピソードを持っています。唐での彼の活躍ぶりは、当時の国際的な人材交流の様子を物語っていますね。

鎌倉・室町時代の「あ」から始まる人物

鎌倉時代から室町時代にかけて、武士の時代が本格的に始まります。この時期に登場する「あ」から始まる人物は、日本の政治を大きく動かした重要人物ばかりです。

主要人物一覧表

人物名	読み方	時代	主な功績・特徴
足利尊氏	あしかがたかうじ	鎌倉末期～南北朝	室町幕府の初代将軍（1305-1358）
足利義満	あしかがよしみつ	室町時代	第3代将軍、金閣寺を建立（1358-1408）
足利義政	あしかがよしまさ	室町時代	第8代将軍、銀閣寺を建立、応仁の乱の時代
足利義昭	あしかがよしあき	室町時代	第15代将軍（最後の将軍）（1537-1597）
足利義輝	あしかがよしてる	室町時代	第13代将軍、剣豪将軍として知られる
足利義教	あしかがよしのり	室町時代	第6代将軍、強権的な政治を行った
安達泰盛	あだちやすもり	鎌倉時代	鎌倉幕府の有力御家人
安達盛長	あだちもりなが	鎌倉時代	源頼朝の側近（1135-1200）
阿野全成	あのぜんじょう	鎌倉時代	源頼朝の異母弟、僧侶
赤松円心	あかまつえんしん	南北朝時代	赤松氏の祖、足利尊氏を支援
赤松満祐	あかまつみつすけ	室町時代	嘉吉の乱を起こした武将
朝比奈泰朝	あさひなやすとも	鎌倉時代	源平合戦で源氏に仕えた武士

室町時代といえば、なんといっても足利氏の時代です。足利尊氏が室町幕府を開いてから、足利義昭が織田信長に追放されるまで、約240年間も続いた政権でした。

足利義満は特に有名で、金閣寺の建立や日明貿易の開始など、文化面でも経済面でも大きな功績を残しました。彼の時代が室町幕府の全盛期だったと言われています。一方、孫の足利義政の時代には応仁の乱が起こり、幕府の権威は大きく低下してしまいました。それでも義政は銀閣寺を建て、東山文化を花開かせたことで知られていますね。

戦国時代の「あ」から始まる人物

戦国時代になると、「あ」から始まる名前の武将たちが各地で活躍します。この時代は特に人物が多く、それぞれにドラマチックな人生があります。

主要人物一覧表

人物名	読み方	時代	主な功績・特徴
浅井長政	あざいながまさ	戦国時代	近江の戦国大名、織田信長の妹・お市の方の夫（1545-1573）
浅井久政	あざいひさまさ	戦国時代	浅井長政の父
朝倉義景	あさくらよしかげ	戦国時代	越前の戦国大名
明智光秀	あけちみつひで	戦国時代	本能寺の変で織田信長を討った武将
浅野長政	あさのながまさ	戦国時代	豊臣政権の五奉行の一人
浅野幸長	あさのよしなが	戦国～江戸初期	豊臣秀吉に仕えた大名（1576-1613）
秋月種実	あきづきたねざね	戦国時代	九州の戦国大名
相良義陽	あいらよしひ	戦国時代	肥後の戦国大名
安国寺恵瓊	あんこくじえけい	戦国時代	毛利氏の外交僧
芦名盛氏	あしなもりうじ	戦国時代	会津の戦国大名（1521-1580）
荒木村重	あらきむらしげ	戦国時代	織田信長に仕えたが謀反を起こした（1535-1586）
有馬晴信	ありまはるのぶ	戦国時代	キリシタン大名（1567-1612）
有馬則頼	ありまのりより	戦国時代	肥前有馬氏の当主
尼子経久	あまごつねひさ	戦国時代	出雲の戦国大名（1458-1541）
阿茶局	あちゃのつぼね	戦国～江戸初期	徳川家康の側室、徳川秀忠の養育係

戦国時代の「あ」から始まる人物で、最も有名なのは間違いなく明智光秀でしょう。本能寺の変で主君・織田信長を討ったことで、日本史上最も有名な裏切り者として知られています。ただし、近年の研究では光秀の動機について様々な説が提唱されていて、単純な野心だけではなかったのではないかとも言われていますね。

浅井長政も興味深い人物です。織田信長の妹・お市の方と結婚し、一時は同盟関係にありました。しかし、朝倉義景との関係を優先して信長と敵対することになり、最終的には滅ぼされてしまいます。お市の方との間に生まれた三姉妹（茶々、初、江）は後に戦国時代を代表する女性として活躍することになるんです。

荒木村重も波乱万丈な人生を送った武将です。織田信長の重臣として活躍していましたが、突然謀反を起こして有岡城に籠城しました。結局、家臣や家族を見捨てて一人で逃亡したことで、信長の怒りを買い、残された家臣たちは処刑されてしまいました。彼自身はその後も生き延び、茶人として余生を送ったというから驚きですね。

江戸時代の「あ」から始まる人物

江戸時代になると、武士だけでなく、学者や文化人として活躍した「あ」から始まる名前の人物も登場します。

主要人物一覧表

人物名	読み方	時代	主な功績・特徴
青木昆陽	あおきこんよう	江戸時代	蘭学者、甘藷（サツマイモ）栽培を広めた
青木文蔵	あおきぶんぞう	江戸時代	幕臣
浅野内匠頭長矩	あさのたくみのかみながのり	江戸時代	赤穂藩主、忠臣蔵の中心人物（1667-1701）
安藤昌益	あんどうしょうえき	江戸時代	思想家、平等思想を唱えた
安藤広重（歌川広重）	あんどうひろしげ（うたがわひろしげ）	江戸時代	浮世絵師、東海道五十三次で有名
青木周蔵	あおきしゅうぞう	江戸～明治	外交官、政治家
阿部正弘	あべまさひろ	江戸時代	老中、ペリー来航時の幕府首脳
天璋院	あつしょういん	江戸時代	篤姫、徳川家定の正室（1826-1883）
天草四郎	あまくさしろう	江戸時代	島原の乱の指導者

江戸時代の「あ」から始まる人物といえば、やはり浅野内匠頭長矩が有名です。いわゆる忠臣蔵の主人公で、江戸城松の廊下で吉良上野介に刃傷に及び、切腹を命じられた人物ですね。彼の死後、家臣の大石内蔵助たち四十七士が仇討ちを果たしたことで、日本史上最も有名な仇討ち事件として語り継がれています。

青木昆陽は少し地味かもしれませんが、実は日本の食文化に大きな影響を与えた人物です。サツマイモの栽培方法を研究し、飢饉対策として普及させました。現代の私たちが美味しいサツマイモを食べられるのも、昆陽のおかげと言えるかもしれませんね。

天草四郎は、島原の乱を率いた若きカリスマ的指導者です。わずか16歳前後で一揆を指揮したと言われていて、その神秘的なエピソードから、後世に多くの物語が生まれました。

明治時代以降の「あ」から始まる人物

明治維新以降になると、近代化の中で活躍した「あ」から始まる名前の人物たちが登場します。

主要人物一覧表

人物名	読み方	時代	主な功績・特徴
秋山好古	あきやまよしふる	明治～大正	陸軍大将、日本騎兵の父
秋山真之	あきやまさねゆき	明治～大正	海軍中将、日本海海戦で活躍
麻生太吉	あそうたきち	明治～大正	実業家、麻生財閥の創始者
有栖川宮熾仁親王	ありすがわのみやたるひとしんのう	明治時代	皇族、明治維新で活躍
荒木貞夫	あらきさだお	昭和時代	陸軍大将、政治家
安岡正篤	あんおかまさひろ	昭和時代	陽明学者、政財界に影響
芦田均	あしだひとし	昭和時代	政治家、第47代内閣総理大臣
芥川龍之介	あくたがわりゅうのすけ	大正～昭和	作家、「羅生門」「蜘蛛の糸」で知られる